主題と14の変奏で彩られたこの曲のうち、この曲との出会いにもなった「変奏9」の「ニムロッド」は、映画「エリザベス」の重要なシーンでも流れます。
気持ちの揺さぶられる荘厳で美しいメロディが、私はとても好きです。
何度聞いても、涙腺が緩みます。
そのニムロッドがきっかけで、エニグマ変奏曲に大変興味が沸いて聞いてみたのですが、今ではこの曲の全てが大好きです。
様々な表情を見せてくれ、様々な思いを語りかけてくれるような気がします。
ちょっと面白いなーと思ったのが、変奏11。大聖堂のオルガニストとその愛犬のブルドックを描いたそうです。
冒頭の3小節が土手を駆け下りて急流へ飛び込む犬を描いたとか。
なんか、その後の犬が気になるのですが(笑)
そして、変奏14のフィナーレの見事なこと!
フィナーレはエルガーの自画像だそうですが、まぁ、見事に盛り上がって終わったなぁ。気持ちいいぞー!!と思います(笑)。
この変奏の一つ一つが、エルガーの愛する人、友人、知人を表しているというのは有名なエピソードですが、それを照らし合わせて聞くと、エルガーの人柄が暖かく柔らかく感じられます。 伝記の一つも読んだわけじゃないんだけど、なんか、すごく親しみがわきますね。
勿論、エルガーの意図にこだわる必要はなく、自分なりの楽しみ方を見つけられるというのも魅力です。
ただ、やっぱり特に変奏1が愛妻に当てたものってのも、やっぱりおしどり夫婦だったんだなぁとか。思って思わず微笑んでしまいます。
(2006.4.2 記)
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