沼尻竜典&東京交響楽団「川崎名曲全集 第40回」

川崎名曲全集 第40回

【とき】2008年9月21日(日) 13:30開場 14:00開演
【ところ】ミューザ川崎シンフォニーホール
【指揮】 沼尻竜典
【演奏】
[管弦楽]東京交響楽団
[ピアノ]ニコライ・ルガンスキー
【曲】
ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲
ムソルグスキー/ラヴェル:組曲「展覧会の絵」

(アンコール)ラフマニノフ:ヴォカリーズ

今回のコンサートに関しては、私自身、大いに反省すべき点があります。
もうとりあえずは「飛行機で到着した日の公演は絶対に行かない」というのが今回の教訓です。
地理に明るくないので迷う。
荷物が大きくて疲れる。
酔い止めが効きすぎて、いつもの精神状態ではない。みたいな。

しかし、ホールのクロークでは、スーツケースも預かってくれるんだなぁと感心しました(何をイマサラでしょうか?)。今後は心置きなく持ち込めそうですネ。
もう、コインロッカー探して探して探し疲れることはなくていいんだね・・・・・・。

羽田空港からミューザ川崎まではそれほど時間はかからなかったんですが、初めてだから余計に神経つかっちゃったこともあって、相当疲れました。
開演3分前に着いたよ。私的には、ありえない。
どんなに余裕がなくても、15分前には席に座って、心の準備をしておきたいものです。

ミューザ川崎シンフォニーホールは、ステージを中心に、座席がぐるっと取り巻いてるホールでした。しかも、その座席がまっすぐじゃなくて、ちょっとずつ斜めにあがっているのです。渦巻きです。まるで巻貝の中にいるような不思議な構造でした。

さて、演奏の方です。

ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲
すみません。あんまりクリアに覚えていません。本当に、こんな状況で聞くものじゃないですね。

ただ、私が今まで聞いた中で一番クリアなピアノだったなーと思います。
恥ずかしながら、「ニコライ・ルガンスキー」という方を知らなかったんですが、隣の奥様は大ファンのようでした。「ブラボー」って近くで聞いたの初めて! そして、私の拍手と奥様の拍手の温度差(笑)。すみません。乗り切れてなくて。嫌いなわけではありません。

この「パガニーニの主題による狂詩曲」は、とても「美しい曲」という印象が強いです。「第18変奏」が一番有名ではないでしょうか? ジュゼッペ・トルナトーレの映画のような印象です。

その印象そのままに、とにかくオケもピアノも美しさ重視で奏でられているような気がしました。
だから、ものすごく「熱くなる」とか「恍惚となる」とか、そういうのはなかったんですけど(もともとそういう曲ではないのかもしれませんが)、とにかく夢の世界のような美しさを上手に丁寧につむぎだされている印象でした。

だから、眠たかったんです。飛行機での酔い止めの薬の効果が残っているのもあって。

でも、美しい音の中で、サイコーに気持ちがよかったです。

ムソルグスキー/ラヴェル:組曲「展覧会の絵」

あまりにも有名すぎるプロムナード。トランペット、いい仕事をしましたねー。
カッコイイよりは、とても美しい響きで、「あ、これもキレイを目指すのかしら」と思いました。

「展覧会の絵」は、吹奏楽でやったことがあります。
そのときから「バーバ・ヤーガ」とか「キエフの大門」とか、めっちゃ好きなんです。そして、何度もフィナーレで意識が飛びそうになったこもシバシバ・・・・・・。

「バーバ・ヤーガ」はもっと、ぐわっしゃーと行ってくれる方が好みですが、うきうきすることには変わりません。

最後のフィナーレ。プロムナード、勢いで行くのかなと思ったら、ふわっと柔らかく入りました。
わーコラール的な美しさ。金管頑張ってる!! って感じでした。

じゃあ、このまま美しく終わるかなと思ったのですが、やっぱり「展覧会の絵」のフィナーレはいいですね。
あの「ふわり」とした入り部分の意味がわかったような。

フィナーレが盛り上がるのは、わかってるんですよ。
でも、盛り上がるからこそ、破綻するときは破綻するんですよね。

今日の演奏は、本当に丁寧な仕上がりでした。
私の心がうわーんと開放されるまではいかなかったけど、すっごくウキウキしてしまいました。

やっぱりフィナーレはいい! そして、この曲の最後を生で気持ちよく聞けたことに感謝します。

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