生で聴くのだめカンタービレの音楽会<ピアノ版>2024/05/03

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第8番ハ短調作品13「悲愴」より第2楽章
ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調作品55「英雄」より第1楽章抜粋
ショパン:幻想即興曲嬰ハ短調作品66遺作
ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー
ドビュッシー:喜びの島
ストラヴィンスキー:「ペトルーシュカ」より第1楽章「ロシアの踊り」
ラヴェル:亡き王女のパヴァーヌ
ラヴェル:ラ・ヴァルス

アンコール
ドビュッシー:月の光
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番第3楽章より抜粋


ピアノ:高橋多佳子


2024年5月3日(金) 会場:やぶ市民交流広場ホール

とても素晴らしい演奏会でした。プロジェクターを使ってのだめのコミックスのワンシーンを写したり、わかりやすく面白い解説を写しながらの演出や、ピアニスト自身の優しく真摯なMC、もちろん演奏も。舞台上においてある小さなマングースのぬいぐるみにちゃんとスポットが当たっているところなど、のだめファンにはたまらない演出、そして、のだめを知らない方も解説などはとても楽しめたのではないでしょうか。実際何人かはのだめをご存じない方が来ておられました。

とくに嬉しかったのは、マングース(着ぐるみ)に出会えて、写真を撮れたし、一緒に記念写真を撮れたことです。かわいかった?。

1曲目は、のだめと千秋先輩の出会いの曲、ベートーベンのピアノソナタ「悲愴」より第2楽章。はじまりの1音が心に染みわたる美しい演奏でした。このメロディ時々頭をよぎってはついつい口ずさんでしまうんですけど、本当に美しいメロディですよね。

2曲目はベートーベンの交響曲第3番「英雄」をピアノで。のだめはこれを耳コピで演奏したんだと思うと、本当すごい子だなと思いました。ちょうど1日前にオーケストラでの演奏をテレビで聴いたばかりだったから、ちょっと感慨深かったです。やっぱりオーケストラのほうがいいけど、ピアノの多彩な音色にびっくりしますね。

ショパンはさすがに有名曲。あの始まりを聞いたら「きたきたきたー!」とテンションあがりますね。

そして、ラプソディ・イン・ブルー。ピアノ1台では大変な曲だなと思いましたが。やっぱり洒落ててかっこいい。またやりたいなぁ。

ドビュッシーは響きがドビュッシーって感じでした。そういえば、このあたりでするピアノの演奏会でドビュッシーってちょっと珍しいかもしれないなと思いました。2部はドビュッシー、ストラヴィンスキー、ラヴェルと、ショパンやベートーベンとは違う響きの音楽を、ピアノで聞くのはやはり珍しくて、終わったときに高揚感で心がすーっとなりました。

「ペトルーシュカ」は、のだめがコンクールでやった「途中で今日の料理に邪魔されたバージョン」。面白かったです。

そしてラヴェル。「亡き王女のパヴァーヌ」は、聴くたびに千秋先輩の「ホルンもっと小さく」がよみがえって、私(ホルン吹き)的にはちょっと苦い思いをするのですが(笑)ピアノはどきどきせずに聞けていいですね。美しかった?。

最後はラヴェルの「ラ・ヴァルス」。これは、NHK交響楽団がやってるのを何度かテレビで見たことがあります。シャルル・デュトワ指揮の演奏をいつも思い出します。あのすごい曲をピアノで?と思ったけど、本当に笑っちゃうぐらいすごかった。「バレエから依頼されて作った曲。だけど、『これは名曲だけど、バレエで踊るのはちょっと…』『バレエを踊っている絵を模した曲だが、バレエの曲じゃない』みたいに言われた」のが「さもあらん」と思っておかしかったです。

ただ、ラヴェルが第1次世界大戦に従軍していて、その影響を受けているという解説をみたとき、華やかだけではなく狂気のようなものを感じる響きはそこから来てたのかなと思うと、すこし切なくなりました。

アンコールは「月の光」これもとてもとてもきれいでした。ちょっとスクリーンに映ってたシーンを見るとちょっと心がざわつきましたが……。

そして真のラストのアンコールはラフマニノフのピアノ協奏曲第2番の第3楽章の抜粋で。おもわず「おお」と呟いちゃった。ごめんなさい。

しかし、本当に素晴らしい演奏会だった。管弦楽バージョンが近くに来たら、ぜひ聞きに行きたいなと思います。抜粋とか邪道と思ってたけど、企画を通してのだめの世界をより近くに感じ取れるのは、面白い経験でした。

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