鬼才音楽家・菊地成孔 クラシックのスリリングな聴き方 – N響アワー感想

今日のメニュー

武満 徹:ウィンター
  (1974-2-13 指揮:岩城 宏之)

ベルリオーズ:“幻想交響曲”から“断頭台への行進”
  (指揮:ミヒャエル・ギーレン)

ヴァレーズ:アンテグラル
  (指揮:デーヴィッド・ロバートソン)

ラヴェル:優雅で感傷的なワルツ
  (指揮:シャルル・デュトワ)

感想

武満 徹:ウィンター
あたりまえのことですが、岩城さんがとても若い。
最初の音の出だしは、人の声だと思ってドキっとしました。何の音だったんでしょうか。
冬の吹雪とかは、ときに人の声のように聞こえて幻想的ですが、この「ウィンター」という曲は、雪だるまも許さない冬の厳しさを感じます。
氷が折れるような感触を思い出したりもしました。

ベルリオーズ:“幻想交響曲”から“断頭台への行進”
この曲って普段、「勇ましい」と思うことが多いのですが、初めて冒頭に「悲哀」みたいなものを感じました。
断頭台へ連れて行かれる人の気持ちの重さと、それを見学している人々のお祭り騒ぎみたいな喧騒と。
なんか、初めてその対比が、生々しいなぁとか思ってしまいました。
幻想から人側になったというか。
なんか、御伽噺からノンフィクションになったというか、そんな気分で聞いてしまいました。

ミヒャエル・ギーレンという指揮者さんの名前は始めて聞きました。
菊池さんと池辺先生の話を聞いていると、とても厳格な指揮者さんだったそうです。
トリルの刻みも1秒間に何回みたいな厳格さを求めたという伝説が残ってるそうな。
また、熱狂的なファンがいらして、それはギーオタって言われてるんだって。おもしろいなぁ。
じゃ、私は「スクロヴァオタ」で。

ヴァレーズ:アンテグラル
ヴァレーズは徹底した現代音楽の作曲家だったそうで、私も名前をしっている(というか、COWBOY BE-BOPというアニメで知ったのだが)チャーリー・パーカーが、音楽を教えて欲しい!と教えを請うほどすごい人だったそうな。
曲は・・・・・・私はあまり好きではないです。
でかい怪獣の内臓の中にいるような音がしたなぁ。
指揮をする人がすごいよ。

ラヴェル:優雅で感傷的なワルツ
シャルル・デュトワの余裕さと、そこから生まれる広がりとか美しさとか優美さが好きだと感じた1曲です。
ラヴェルもどっちかというと、なんかちょっと不思議な響きを作り出される作曲家さんだと思うのですが、この方の紡ぐフルートの響きが大好きです。ほっとするし、時には涙が出そうになります。

本日の池辺先生

今日は池辺先生、絶好調。
菊地さんも、これが楽しみだったとか・・・・・・

・菊池さんが昔はファゴットを吹いていたけど、今はテナーサックスを吹いているという話題より
「2枚舌で、今1枚舌」 → 菊池さん「出たっ」と喜ばれていました

・菊池さんが読書好きで、今はコード進行などを含めて大学で教えているという話題より
「段々、コード(高度)になってきた」

・音楽史は近代音楽しか教えてないんですかという質問に、ジャズに通じる音楽史としてグレゴリオチャントとかも教えているという話題により
「グレゴリオチャントから、ちゃんと繋がってる」

・ウィンターという曲を聞いたあと、菊池さんが「クールな曲です」と感想をおっしゃったのに対して
「クールなのがウィンターですから」

4つもおっしゃるなんて! 私が知る限りは初めてですよ!!

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA