ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番ヘ短調op.57「熱情」

「のだめカンタービレ」(作:二ノ宮知子)第9巻より。
坪井くんがコンクールで聞かせた「大人」な「熱情」ってのが、どんな雰囲気のものなのかなと思います。

「月光」「悲愴」は意外に聞くのですが、「熱情」って、私的に気合を入れないといつのまにかスルーしてしまうんですね。
ですので、今回は気合を入れて聞きました。
「熱情」というタイトルを聞く限り、どうしても「恋愛」的な甘さや激しさを曲に求めてしまうのですが、そういう風に聞くとピアニストによって かなり違うんだなぁと思いました。
狂気に近い「熱情」と、まだ理性のある「熱情」。
私が聞いたのが、ホロヴィッツとルービンシュタインのものだったので、そういう受け止め方をしてしまったのですが・・・・・・。
ピアノの曲って、本当にピアニストによって印象が代わるものだとは思いますが、とくにこの「熱情」でピアニストの弾き方、または録音のされ方によって 本当にいろんな表情が見えるということを実感しました。

第1楽章は、メロディというよりも胸に迫る音の奔流みたいなのが印象的です。最後のほうなんて、結構たまらないです。心に余裕がないときに聞いたら、 かなり流されそうなイメージがあります。
やっぱりベートーヴェンの第2楽章は、いいですね。このソナタの第2楽章は美しいメロディというよりも、和音かなぁ。歌い上げる要素はないけど、 なんだかちょっと背中をぽん、ぽんと優しく叩かれてるみたいな低目の和音が続くところが気持ちいいです。
第3楽章は再び音の奔流ですね。

「熱情」は、「月光」や「悲愴」のような「歌」ではなくて、音の流れとかハーモニーとかそういうもので綴られているイメージがあります。
それだけに、こちらの聞き方によっていろんな面が見えるのかなぁとか、思ったり。
弾き方によって、いろんな風に聞こえるのかなぁとか思いました。うーん、そこらへんは難しくてよくわかりませんが、そんな感じがしましたということで・・・・・・。

(2005.10.16 記)

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