クラシック音楽館 2021年5月19日(日)放送

クラシック音楽館をいくつか撮りためていて、そろそろ消さなければならないので、内容を記録するとともに、感想なども残しておこうかと思います。
クラシック音楽館で好きなのは、リハーサル風景やそのときの指揮者の指示などに触れられたり、指揮者や奏者のインタビューなどが聞けることです。
それもちょっと残せたらなぁと思っています。

今聴きたい世界の指揮者たち 

40代はまだまだ若手と言われる指揮者。今夜は世界の劇場を沸かせる旬の5人の指揮者を紹介します。

現在(2021年)25歳快進撃を続けるフィンランドの新星クラウス・マケラ
43歳今年(2021年)のバイロイト音楽祭に登場。劇場育ちのオクサーナ・リーニフ
42歳名門オーケストラでシェフを歴任 巨匠への道を歩むアンドリス・ネルソンス
49歳ベルリンフィルの新帝王 未だ露出少なくベールに包まれた キリル・ペトレンコ
最期は現在40歳情熱的な指揮で人々を熱狂に包む グスターボ・ドゥダメル

最初はフィンランドの新星。現在25歳のクラウス・マケラです。幼いころからチェロを習い、10代で指揮台に立ちました。2018年に東京都交響楽団の招きで初来日し、およそ20代とは思えない成熟した音楽づくりは、聴衆からも楽団員からも喝采を浴びました。その後2020年にオスロ・フィル管弦楽団の首席指揮者に就任。2022年にはパリ管弦楽団の音楽監督に就任予定(ていうか、就任。現在首席)

ドビュッシー:交響詩「海」


指揮:クラウス・マケラ
管弦楽:ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団


2020年12月25日(金) 会場:コンセルトヘボウ(アムステルダム)

感想

コンセルトヘボウって、地名だと思ってたけど、コンサートホール名でした……。

指揮っぷりは腕が長く、そこからダイナミックさと、同時に繊細さ感じました。とても洗練された「海」に聴こえました。私は、破綻しないダイナミックさとか、強音でもつぶれない響きが好きなので、とても好みです。楽団のうまさなのかな?

二人目はオクサーナ・リーニフ。オペラ劇場でキャリアを積み上げてきた実力派です。ジョナサン・ノットやキリル・ペトレンコの元で下積みを重ね、2017年にはオーストリアのグラーツ歌劇場首席指揮者に就任しました。そして2021年にはリーニフにとって特別な年になりました。世界の音楽ファンが注目する音楽の祭典バイロイト音楽祭に主演が決まったのです。

ハイドン:交響曲第96番 ニ長調「奇せき」


指揮:オクサーナ・リーニフ
管弦楽:ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団


2020年6月4,5日 会場:ガスタイクフィルハーモニー(ミュンヘン)

感想

録音の仕方なのか、日本じゃないからか、なんかキビキビ聞こえる。指揮っぷりは滞空時間が好き。踊るような指揮は見てても楽しいなと思いますし、美しい。そして、音楽もキレがよく軽くてわくわくする演奏でした。

キビキビ聞こえるのはもしかしたら、無観客だからかなぁ……と、後でふと思ったりしました。この独特の響き…。

三人目はラトビア出身。欧米の名門オーケストラから引く手あまたなアンドリス・ネルソンスです。同郷のマリス・ヤンソンスから教えをうけた巧みなバトンテクニックで多くの聴衆を魅了。現在(2021年)はボストン交響楽団とライプチヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のシェフを勤めています。また2020年にはウィーンフィルのニューイヤーコンサートにも出演。着実に巨匠への道を歩んでいます。

スクリャービン:プロメテウス 火の詩


指揮:アンドリス・ネルソンス
管弦楽:ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
ピアノ:ピエール・ローラン・エマール


2020年1月17,19日 会場:コンセルトヘボウ(アムステルダム)

感想

あんまり聴いたことのない曲だけども、小難しいことは考えずに、ただなんか聞いていたいなぁと思って、ぼーっと聞いていました。光の演出が面白くて、是非現地で空間ごと楽しみたい。

4人目は世界最高峰の歌劇場とオーケストラの両方でシェフを勤めるキリル・ペトレンコです。ペトレンコはロシア出身。1995年のデビュー以来ヨーロッパ各地の楽団で活躍。しかし、その華々しいキャリアに比べてメディアへの登場は少なく、その存在な謎のベールで包まれたものでした。2015年そのペトレンコに大きな注目されます。ベルリンフィルの首席指揮者に就任したのです。世界最高峰のベルリンフィルのシェフとなったペトレンコは名実ともに世界を代表する名指揮者となりました。

リムスキー・コルサコフ:スペイン奇想曲


指揮:キリル・ペトレンコ
管弦楽:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団


2020年12月31日 会場:フィルハーモニー(ベルリン)

感想

コンマスうまいなぁとか当然のことをしみじみと思ってしまった……。ホルンが無茶苦茶きれいで鳥肌立った。ちなみにホルンはシュテファン・ドール氏だった。この方がシュテファン・ドール氏かぁ。
ベルリンフィルにうまいっていうのも変な話だけど、曲の特性もあるけど、一人一人がとっても美しい……。デジタルコンサート、入る価値あるんじゃないだろうか……。

最近、女性初のコンマスに就任された方が辞任されたという記事で、ベルリンフィルというオールスター集団でコンマスを続けることの難しさというようなことが書かれていたけど、そうやってスター性を

最期はベネズエラ出身のグスターボ・ドゥダメル。ドゥダメルが育ったのは音楽教育。ベネズエラでは子供たちを非行や犯罪から遠ざけるためオーケストラによる音楽教育を行っています。貧富に関係なく参加できるよう楽器は提供され、一流の教師がレッスンを行う。そのシステムが生んだ最大のスターがグスターボ・ドゥダメルです。ドゥダメルは2008年27歳の時に音楽監督を務めるオーケストラとともに初来日。公演は大変な盛り上がりとなり、日本の聴衆に強烈な印象を与えました。

ストラヴィンスキー:バレエ組曲「火の鳥」


指揮:グスターボ・ドゥダメル
管弦楽:ロサンゼルス・フィルハーモニック


2019年10月24日 会場:ウォルト・ディズニー・コンサート・ホール(ロサンゼルス)

感想

情熱的な指揮ということなので、「火の鳥」大いに期待してました。
やはり「火の鳥」はいいなぁ。最後も大盛り上がりでした。グスターボ・ドゥダメルさんは、目の前の奏者に対して、嬉しそうに、そして、幸せそうに指揮をされる方でした。

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