「春の猟犬」とは、吹奏楽の大作曲家アルフレッド・リードの代表作の一つです。
6/8拍子の軽快なリズムで始まる生き生きとしたオープニングから4/4拍子の美しい中間部、そしてまた6/8拍子のリズムで華やかにしめくられる曲です。
若々しさ、春の日差しのもと駆け回る猟犬のような躍動感、そして、甘く優しい恋の歌を感じられる曲です。
結構早めに演奏されることが多い気もしますが、私は余裕のある速さで、中間部は揺らしてゆったりと美しく、ホルンとサックスがどちらも対等に聞こえ、最後は生き生きとした速度で駆け抜けるような演奏が好きです。
個人的には10年前に一度、そして今年と2回目の演奏になります。10年前の演奏後、自然と涙してしまった覚えがあります。なんというか、練習は大変だけど、演奏したときの高揚感はたまらない1曲です。
いろいろな演奏を聞いてみました。さすが吹奏楽関係者に愛されるリードの代表作。spotifyでもたくさんの音源がありました!
完全に私の好みからの感想ではありますが、ログとして残しておこうと思います。
大阪市音
冒頭の入りから中間にかけての音のまとまりが好きです。
中間部はサックスの方が強いかな。中間部は時々和音が気になるけど、揺れ方とか雰囲気は最高。
後半もすごくいい。一番好みに近いかも。やっぱり関西人は関西の楽団の妙な揺らぎというか関西弁のような演奏に惹かれてしまうのかなと思ったりもしました。
関西の演奏者は、やはり語尾を強くしたりとかする関西弁の演奏をする、らしいですよ。自覚はありませんが…。
金聖響 シエナウインドオーケストラ
ちょっとあっさりかも。あくまで好みの話ですが、Tpの音があまり好みではないです。
中間部はオーボエが良く聞こえてきたので、そこ、オーボエ居たのか……などと思いました。そして、中間部もちょっとあっさりですね。
全体的に、さらっとした演奏かもしれません。
汐澤安彦 東京佼成ウインドオーケストラ
これを長い間聞いていたのですが、改めて聞いてみると、ちょっと金管のまとまりが雑かなぁという気がしなくもなかったです。中間部はフレーズが切れ気味に聞こえます。ホルンのハイCへのフレーズはこんな風に切っていいなら少し楽になるんだけどなぁ…と参考にしてましたが、やっぱダメなのかなぁ。ありなのかなぁ。
後半もちょっとハラハラしてしまいましたが、こうハラハラする音源が続くと、そういう曲なのかもしれないなんて思ったりします。実際にうちの団でもハラハラするところですから(笑)。この曲が入っているアルバムはCD5枚セットのものです。曲リストはこちらが詳しいです。
活水中学高等学校
プロに交じって聞くと、音がきゅっとまとまらずに外に広がってるなという気持ちになりました。録音のエコーの効き方の問題かもしれません。
そのうえ、想像よりも少し早めで雑に聞こえるけど、それがとてもイキイキキラキラとしていて、若々しく、大人では表現できない「春の猟犬」らしさが魅力かもしれません。
中間はホルンがしっかりと聞こえます。Clの入り方がはっきりしすぎていてちょっとびっくりしますが、Clってこういうフレーズを吹いていたのだなぁという発見がありました。
ずっと元気!キラキラ!という感じの春の猟犬です。
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